ワーカーが苦しむ福祉業界。変えていくためには。

ここでは、
・なぜ志ある福祉ワーカーほど苦しい想いをすることになるのか
そうなってしまった仕組みについて書いていきます。

あるいは
・なぜ上司や部下と高い仕事意識を共有できないのか
・なぜ病院や学校などの社会資源と上手に連携できないのか
・なぜ福祉サービスを利用しても幸せになれない人がたくさんいるのか
についても、元凶はここにあります。

それはあなたのせいでは(ほんの少ししか)なくて、ほとんどは今の福祉施設の成り立ち、今の福祉サービスができあがるまでのプロセスのせいです。

 

◆まず、福祉サービスの理想像は

うまくいっている状態とは、
・福祉施設が、サービス事業所がスタッフに対して働きやすい環境やスキルを提供している。
・スタッフが、サービスを利用する人にプロの仕事を提供している。
・利用するひとは、サービスの利用によって「今の状況、今の自分、わるくないな」と納得できる日々を過ごせるようになっている。
という循環になっているときです。

 

 

◆スタッフと利用するひとが、つらくなる現状。

この循環のキモは、『サービス事業所がスタッフに対してスキルと働きやすい環境を提供している』ことです。
これがないと、スタッフは
「この仕事のやりかたって、本当は良くないんじゃないか..?」
「自分のこの仕事に、ちゃんと意味はあるのか..?」
と、働きづらさを感じてしまいます。

現実、サービス事業所はスタッフに対してスキルと働きやすい環境を提供できていません。ここが元凶です。

そして利用者さんがつらさ、くるしさを感じてしまいます。

この悲しい現実は、
・今までのサービス事業所のなりたちの歴史から、「福祉には知識もスキルも要らない」というかん違いがはびこってしまったこと
・競争原理が働かずにダメな施設が残り続けたこと
この2つが大きな原因です。

 

◆ダメな施設の大量生産、その背景は

高齢者福祉の分野においては2000年ころから、
障がい福祉の分野においては2010年ころから、
「ハコ(病院や大人数キャパの入所施設)から街のなか、ひとの営みのなかへ戻そう」
「使う福祉サービスは自分で選んでもらうようにしよう」
という動きが具体的に始まりました。

この動きじたいは、社会の進化であり成長です。

しかしこの動きによって、急に「福祉サービスを使いたい」「使わなきゃ」というひとが激増して、福祉サービス事業所が足りない。もっと事業所の数を!質より量!という状態になっていたのです。

このときに当時のサービス事業所は、『福祉は、スキルもノウハウもなくても、事業所があり人がいるだけで成立する』というねじくれた経験をしてしまったのです。

これが現在まで尾を引いていて残って、「福祉には知識もスキルも要らない」というかん違いの温床になっています。

スタッフに知見もスキルも働きやすい環境も提供できないバカが、事業所運営者クラスに多く残っている。その元凶がこれです。

 

◆評価が伝播されづらい福祉業界

こうしてダメな福祉サービス事業所が乱立膨張しても、一般の業界のように競争原理が働けば、よくないぞという評価が伝搬されて、ちゃんと潰れていったはずです。

でも、福祉サービス事業所では、競争原理が働きづらいのです。

利用する本人は、本人のせいではなしに、一時的にあるいは中長期的に、考える力-判断したり評価したりする力-や、情報を発信する力が弱まってしまっていることが多く、『福祉サービス版の食べログ』をつくるまでのエネルギーはなかなか望めません。

ならば本人の家族は、と思いますが、必ずしも本人イコール家族ではありません。極端な話ですが本人に良い効果があがっていない通所先の施設についても、家族が「本人が家にいない時間があって楽だわー」と思っていたりすると(全然わるいことではないです!が)これは正しい評価にはなりません。

であれば福祉サービス事業所が相互に評価をすれば…というのも難しいです。
記したように、無知なサービス事業所が多すぎて、まともに評価鑑定できないからです。

なので、競争原理は福祉業界には働きづらく、ダメな施設はダメなまま残り続けることになりました。

 

◆上層に大量のバカどもがいる、という構図。

結果、サービス事業所の運営代表クラスに、大量のバカどもがいる。という構図になっているのです。
*すべてではないですよ。

トップがバカなので、人事を司るにも管理職クラスにも現場スタッフにもバカが混ざりやすくなってしまいます。
そうなると、苦しい想いをしてしまうのが、スキルやノウハウを学んできたひと、志あるこれから学んでいこうとするひとです。

サービス事業所の組織代表クラスに、大量のバカどもがいること。これが諸悪の根源です。
ただし、彼らだけが悪かったわけではないことを、ここに記した経緯から知っておいてほしいです。こうなってしまったのはここまでの変遷のせいでもあります。

 

 

◆変えていこう。

ちゃんと学びあうことで、ダメなことには科学的な根拠をもって「ダメ」と言えるようになりましょう。良いサービスには「良い」と適正に自信をもって評価を発信できるようになりましょう。

ちゃんと知っていれば、
→「自分は意味ある仕事をしている」と実感しながら仕事ができます。
→「これって良くないんじゃ..?」という、あいまいな違和感を、具体的な言葉にして発信できます。
→できる上司や同僚、関係機関との援助についての話し合いが意義あるものになります。「お?この人(この施設)はちゃんとわかっているな!タッグをくんでこの人を支援していけそうだ!」と。
→周りの人も周りの施設もバカだらけだったときには、絶望せずに、自ら独立開業してひとつずつ世界を変えることができます。

志ある仲間とつながり、学びあい、発信していくことで、ムーブメントを起こしていけたら。と本気で思っています。

福祉ワーカーが集うコミュニティ「ウェルフェアズパーク」では、志ある仲間が集い協力することで、この業界の課題を乗り越えていきます。
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ウェルフェアズパーク

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